プロジェクトマネージャ:午後Ⅱ問題対策(2024年秋向け)

午後Ⅱ問題対策
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セイジュン
セイジュン

プロジェクトマネージャ試験、午後Ⅱ問題の学習方法です。午後Ⅱと言えば論文。論文対策のキモをしっかり押さえましょう。

こんにちは!セイジュン@エンジニア応援隊(@39Seijun)です。午後Ⅱ問題も、いつも通り  まずは時間配分など、現状確認からスタートです。

ネージャ試験:午後Ⅱ対策

時間:14時30分 ~ 16時30分 120分間
出題数:2問
回答数:1問
出題形式:論述式

午後Ⅱ問題と言えば論文です。論文対策、学習方法のキモは以下の通りです。

 

要点1:設問に沿って、箇条書きを書く練習を3カ年分、都合6問。本番までの間に、2回は本番ペースで原稿用紙に手書きで書く。

最良の書籍:箇条書きをするための問題集としては、まずは過去問にあたりましょう。「2023 プロジェクトマネージャ 総仕上げ問題集←こちらが現時点最新版。新年度版が出たら、またここでアナウンスします!

要点2:ご自身のプロマネ経験値が足りない場合は、優れた先行論文を読み込む。

最良の書籍:プロマネ試験のバイブルと言ってもいいでしょう。「みよちゃん本」こと「情報処理教科書 プロジェクトマネージャ

要点3:ご自身のプロジェクトマネージャ経験を棚卸ししておく。

最良の書籍:プロマネ経験の棚卸のためには、この参考書をゼヒ精読、時間がなければ一読でも。「プロジェクトマネージャ 合格教本」

要点4・そして最高の学習法:模試を受ける。これが合格への最短距離です。模試については、別途、最新情報のおさらいページを作ります。

では、午後Ⅱ対策の論点。

午後Ⅱ問題の論点は、「2,800文字書こうと思うな、100文字を28回書くと思おう!」です。

午後Ⅱ対策:論文は短文の積み上げ

午後Ⅱ問題は、冒頭に約600字ほどの文章があって、その後にア・イ・ウという設問が3つ並んでいる構成で出来上がっています。設問ア・イ・ウも、ほぼ定番で、次のようなスタイルで構成されています。こんなイメージです。

・設問ア:プロジェクトの特徴と〇〇(ここは問題によって可変)について、800字以内で述べよ
・設問イ:設問アの〇〇について、どのように◆◆(ここも可変)したのか。800字以上1,200字以内で具体的に述べよ。
・設問ウ:設問イで述べた◆◆についてどのように評価しているか、さらに改善点は何か(これも可変だが割とテッパン)。600字以上1,200字以内で具体的に述べよ。

 

さて、設問ア・イ・ウの文字数を加算すると、 最小で2,200文字、最大で3,200文字です。設問イ・ウについて、字数制限の平均程度を記載分量とすると、合計でおおよそ2,800字程度となります。

「2,800字かぁ~」と、ここでくじけてはいけません。論文は、すべてセンテンスの積み上げでしかありません。具体的な問題を見ていきましょう。ちょっと古いのですが、すごく分かりやすい設問なので例題とさせて頂きます。

平成21年(2019年)春の2問目。

設問ア・イ・ウの部分を転記しますね。

質問ア あなたが携わったシステム開発プロジェクトにおけるプロジェクトの特徴、及びプロジェクト内の取組だけでは解決できなかった品質・納期・コストに影響しうる問題について、800字以内で述べよ
設問イ 設問アで述べた問題に対して、解決に役立つ観点や手段などを見いだすために、有識者や参考とするプロジェクトの特定及び助言や意見などの分析をどのように行ったか。また、見出した 観点や手段などをどのように活用して、問題の迅速な解決に取り組んだか。800字以上1,600字以内で具体的に述べよ。
設問ウ 設問イで述べた設定や分析、問題解決の取組について、それらの有効性の評価、及び今後の改善点について、600字以上1,200字以内で具体的に述べよ。
さて、設問では「何を」書け!と問われているでしょうか、色付けしてみますね。
質問ア あなたが携わったシステム開発プロジェクトにおけるプロジェクトの特徴、及びプロジェクト内の取組だけでは解決できなかった品質・納期・コストに影響しうる問題について、800字以内で述べよ
設問イ 設問アで述べた問題に対して、解決に役立つ観点や手段などを見いだすために、有識者や参考とするプロジェクトの特定及び助言や意見などの分析をどのように行ったか。また、見出した 観点や手段などをどのように活用して、問題の迅速な解決に取り組んだか。800字以上1,600字以内で具体的に述べよ。
設問ウ 設問イで述べた設定や分析、問題解決の取組について、それらの有効性の評価、及び今後の改善点について、600字以上1,200字以内で具体的に述べよ。

つまり、設問アでは、「特徴」と「問題」を800文字で書けと問われています。

普通に考えれば「特徴」を400字、「問題」を400字と考えられますね。

同様に、イは「特定」(400字)、「分析」(400字)、「解決」(400字)。

ウは「評価」(400字)、「改善点」(400字)です。

日本語は、名詞にかかる修飾語句が難解なのですが、よく設問を紐解くと以上のことが分かります。

で、この問いを素直に箇条書きにしてみると、以下の通り。

設問ア(800字)1.私が携わったシステム開発プロジェクトの特徴(400字)
2.プロジェクト内の取組だけでは解決できなかった問題(400字)設問イ (1,200字)1.有識者や参考プロジェクトの特定(400字)
2.助言や知見などの分析(400字)
3.上記を活用した問題解決の取組(400字)設問ウ(800字)1.有効性の評価(400字)
2.今後の改善点(400字)

さて、ここまでは大学入試の小論文の問題とよく似ています。題意を理解して「何を」書けと言われているかを素直に骨組みに当てはめる、ということです。

で、こっからが、プロマネの午後Ⅱ、論文固有の対策です。つまり、ご自身のプロマネ経験をあてはめていく作業になります。試しにやってみますね。ひとつの「・」がだいたい100字強のパラグラフ(センテンスの集まり)とご理解ください。

設問ア(800字)

1.私が携わったシステム開発プロジェクトの特徴(400字)
・午後Ⅱ問題の冒頭に記入した「プロジェクトの概要」に沿いながら特徴を記す(「プロジェクトの概要」は改めて記事にしますね)
・例えば(以下、「例えば」は省略します)、顧客の特徴として、情報システム部門とユーザ部門の意見吸い上げ・集約が必要
・開発体制の特徴として、オフショアを活用
・納期の特徴として、機器保守切れがあるので納期は必達

2.プロジェクト内の取組だけでは解決できなかった問題(400字)
・顧客とのコミュニケーションとして、情報システム部門とユーザ部門の意見集約が困難
・オフショア先とのコミュニケーションとして、遠隔地のメンバーへの仕様伝達に課題あり
・納期について、移行リスクを軽減するため、部門ごとの移行を行うことを計画するも機器保守切れとの調整が難航

設問イ (1,200字)

1.有識者や参考プロジェクトの特定(400字)
・自身の担当しているプロジェクトの類似性に着目するにあたり、本社・支社機能等、複数部署との調整を実施しているプロジェクトを特定
・開発体制では、オフショアを活用しているプロジェクトを特定。併せてニアショアなど異なる拠点でのコミュニケーション方法・ツールも確認
・機器保守切れをサポートする方法として、保守特別延長の契約方法など、法務セクションにも確認

2.助言や知見などの分析(400字)
・先行するプロジェクトと自分たちのプロジェクトの差分を確認。そのうえで、自分たちのプロジェクトに足りないことを以下、整理
・顧客内部での意見集約を顧客側に正式に申し入れた事例
・顧客-当社との会議体の頻度や議事録・QA管理表の記載粒度
・オフショア等、遠隔地とのミーティングやドキュメント共有のためのツールの利活用状況

3.上記を活用した問題解決の取組(400字)
・上記2の結果、自分たちのプロジェクトで実施していなかった施策を以下のように実施
・顧客との会議体への参加者(ステークホルダーやユーザ部の長)の見直し
・顧客とのコミュニケーションでは、議事録だけでなくQA表内の締め切りを意識した管理を実施
・オフショア先とのTV会議頻度を増やす。併せてクラウドでの共有ドキュメント管理導入

設問ウ(800字)

1.有効性の評価(400字)
・顧客内調整へ一歩踏み込んだ意見具申を行い、双方経営を交えた確認を実施できたことにより、円滑な運用にチェンジ
・オフショア先とのツール導入を図り、セキュリティを担保しながら各種資料等の共有を図り、生産性向上

2.今後の改善点(400字)
・納期に関しては厳守可能となったため、機器保守対応の法務確認は、今後実現可能性を試行したい
・顧客-当社、当社ーオフショアのコミュニケーション改善は、リリース後に計画終了総括としてまとめ、プロジェクト評価データベース化した
・今後、他の組織・プロジェクトによる参照・ヒアリングに応えていきたい

いかがでしたでしょうか。あくまで一例ですので、もっともっと適した具体例を織り込めば優れた論文になるのは重々承知です。今回お伝えしたかったのは(上記の例の出来ではなく(汗))、限られた時間で、問題・設問の文意を汲み取って論文をまとめていくのには、このように解答の骨組み(これをプロットと言います)を構築する必要がある、ということです。

では、本章の冒頭に戻ります。学習のPOINT、のおさらいです。

要点1:設問に沿って、箇条書きを書く練習を3カ年分、都合6問。本番までの間に、2回は本番ペースで原稿用紙に手書きで書く。

最良の書籍:箇条書きをするための問題集としては、まずは過去問にあたりましょう。「2023 プロジェクトマネージャ 総仕上げ問題集

次に、自身の経験が棚卸できていない人は、箇条書きの中に書き込むアイデアが浮かびません。そのためには、次の参考図書をぜひ読んでみましょう。

要点2:ご自身のプロマネ経験値が足りない場合は、優れた先行論文を読み込む。

最良の書籍:プロマネ試験のバイブルと言ってもいいでしょう。「みよちゃん本」こと「情報処理教科書 プロジェクトマネージャ

三点め。プロマネ経験値が足りないというケース。
その方は、是非先行論文を読むべきです。もちろん、午後Ⅱに関して午前のようには同じ問題が出ることはないのですが、プロジェクト計画・管理運営上のポイントとなるテーマはある程度限られます。
ですので、先行論文を読めば、自分の中に疑似的なプロマネ経験が蓄積されて、結果として論文の材料となる引き出しが増えていくというわけです。上記の「みよちゃん本」がお勧めです。
また、自身の経験値が足りない場合の工夫として幅広く世の中の具体的なプロジェクトに関する記事を読むのも勉強になります。コチラがおすすめです。

要点3:ご自身のプロジェクトマネージャ経験を棚卸ししておく。

 裏技! プロマネ経験が足りない場合には、コチラで先行事例を!

「箇条書き」から「原稿用紙」へ

さて、学習時間の短縮もかねて、「箇条書き」レッスンをやってきました。しかし、試験本番までには必ず本書きをするように。120分の時間をとって、原稿用紙に鉛筆で2,800字を書く練習をできれば2回。

しんどいです。普段、キーボードで文章を書く習慣が身についているので、なんで手書きかと。でも、本試験がそうなのですから仕方なし。練習の意味で2回実施しましょう。

で、出来上がった原稿は、できれば他人に読んでもらうのが良いです。会社の勉強会などで相互に批評しあうのがいいんだろうけど、今時はやりませんよね。

だとしたら、ベストは論文を中心にチョイスできる通信教育。

そして、なにより模試

 

要点4・そして最高の学習法:模試を受ける。これが合格への最短距離です。模試については、別途、最新情報のおさらいページを作ります。

私も過去の受験時、模試(自宅模試)を受けたのですが、その添削は実に親身でした。これ、ほんとうにオススメです。

さて、午前Ⅰから午後Ⅱまで、ざらっと一通りみてきましたが、まだまだお伝えしたいことたくさんあります。記事、随時アップしていきます。

では、勉強 がんばりましょう。

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