プロマネ試験(午後Ⅱ)対策:令和6年秋問1を実際に解く!

午後Ⅱ問題対策
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セイジュン
セイジュン

午前Ⅱ(論文)対策。過去問題を使って、解法の流れを確認していくシリーズ。令和6年(2024年)の秋試験を扱います。今回はプロマネ午後Ⅱの問1です。

こんにちは!セイジュン@エンジニア応援隊(@39Seijun)です。論文の解法については、午後Ⅱ対策でまとめました。今回は、令和6年(2024年)の問1を使ってプロット作成をやってみます。

 

論文対策は書く事、そしてそれを他者に採点してもらう事。一番良いのは、模試か通信教育の受講です。2025年度版の模試・通信教育情報、こちらの記事でまとめました。併せて是非!

 

さて、2024年午後Ⅱ問1のタイトルは「予測型のシステム開発プロジェクトにおけるコストのマネジメント」です。

予測型のシステム開発?

「予測型の」という部分が分かりませんね~。AI的な?天気予報とか?だとしたら、えらくピンポイントですね…

数年分の過去問を使って論文プロットを作成してきましが、毎回、問いの本文を読む前に設問ア~ウをもとに章立てを行ってきました。ただ、本問は「予測型の」を理解しないと先に進めないようなので、「章立てから先に」ではなく、問い本文の読み込みから初めて見ましょう(実際の問題は、過去問集ないしはIPAサイトでご参照ください)。

まず冒頭、「予測型のシステム開発プロジェクトでは、将来に対する予測に基づきプロジェクト計画を作成するが、システム開発に影響する事業改革の進め方が未定、新たに適用する技術の効果が不明などといった、正確な予測を妨げる要因(=不確かさ)が存在するプロジェクトがある」と始まります。そして、当該プロジェクトでは「予測精度を上げる活動(=予測活動)を計画・実行する」と

あ、「予測型のシステムを開発する」という訳ではなくて、「システム開発の計画・実行にあたっての【予測】」なんですね。なるほど。

問い本文、第2段落に進みます。「不確かさは、コストの見積に影響」するので、「ステークホルダのコストに関する要求事項を確認」し、「不確かさがコスト見積りに与える影響」を共有し、「コスト見積にかかる予測活動を計画・実行」し、コストマネジメントを行う必要があると論旨を展開します。

第3段落(計画段階)と第4段落(実行段階)が、対になっています。まず、第3段落。計画段階では「予測活動の内容、再見積のタイミングを決める条件、ステークホルダとの協力内容、再見積コストと予算との差異への対応方針をステークホルダと合意する」と提示し、第4段落で、実行段階では「適切なタイミングで再見積し、再見積コストと予算との差異に対して、対応方針に沿って予算見直しやコスト削減などの対応策を作成し、ステークホルダに報告して承認を得る」と結びます。

 

いかがでしょうか。実際にプロジェクト運営をされている皆さんにとっては割と分かりやすい&経験のある内容ではないでしょうか。

では、設問ア~ウを見ていきましょう。

設問ア あなたが携わった予測型のシステム開発プロジェクトにおける、予算を含むステークホルダのコストに関する要求事項、不確かさ及び不確かさがコストの見積に与える影響、影響についての認識をステークホルダと共有するために実施したことについて、800字以内に述べよ。
設問イ 設問アで述べた不確かさに関して、計画段階でステークホルダと合意した、予測活動の内容、コストの再見積のタイミングを決める条件、予測活動におけるステークホルダとの協力の内容、及び再見積したコストと予算との差異への対応方針について、800字以上1,600字以内で具体的に述べよ。
設問ウ 実行段階での、予測精度の向上を考慮して実施した再見積のタイミング、再見積したコストと予算との差異の内容、及びステークホルダに報告して承認を得た差異への対応策について、1,200字以内で具体的に述べよ。

では、問の本文を読む前に、論文の骨組み(プロット)を、設問ア~ウに沿って作成してみましょう。設問での文字数指示から凡その文字数も補記してみます。

1.私が携わった予測型のシステム開発プロジェクトについて・・・設問ア(800字以内の指示に応える)

1.1.コストに関する要求事項(200字)

1.2.不確かさの概要とその影響(400字)

1.3.ステークホルダとの共有のために実施した内容(200字)

2.計画段階での不確かさに関する対応・・・設問イ(800字以上1,600字以内の指示に対して、1,200字を想定)

2.1.ステークホルダと合意した予測活動の内容(300字)

2.2.コストの再見積のタイミングを決める条件(300字)

2.3.予測活動におけるステークホルダとの協力の内容(300字)

2.4.再見積したコストと予算との差異への対応方針(300字)

3.実行段階での不確かさに関する対応・・・設問ウ(600字以上1,200字以内の指示に対して、900字)

3.1.再見積のタイミング(300字)

3.2.再見積したコストと予算との差異の内容(300字)

3.3.差異への対応策(300字)

 

どうでしょう。凡そのバランス、こんな感じではないでしょうか。

ここで1つだけ。

まずは、「不確かさ」をどんな例で表現できるか。当たり前ですが、「無駄遣いしてお金使っちゃいました」とか「要件定義が甘くてショートしました」とか「営業が無理な金額で受注しちゃってもともと無理でした」とか、全部だめです。

「不確かさ」自体を当初から予見し、それに対する対応を如何にしたか、とまとめる必要があります。

その際の外的要因ですが、まずはシステム開発計画の上流にあるIT戦略、さらには事業計画が不確かであることが挙げられます。これ、問い本文の第1段落でも書いてありますね。

それ以外にも問い本文では「適応技術の効果」などを外的要因に挙げています。それ以外に何か浮かびますか。

公共部門だと「法制度がまだ確定していない」とか。開発コストでいえば、オフショア開発費用や海外からのサーバ調達などに関係してくる「為替の行方が不透明」なども挙げられるかな。ご自身の経験など、ざっと振り返ってください。

 

また、本問は「コスト」にインパクトがあるものに絞った問いですが、例えばこれが「スケジュール」にインパクトがあるものとして出題されるなども考えられます。今ここで、色んな角度から振り返っておくといいですよ。

いかがでしたでしょうか。今回はここまで、です。では、試験勉強、そして本番、頑張りましょう~!!

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